なぜキッズラインは自ら誤解を解こうとしないのか?
日本初の1000万人
YouTubeチャンネル「キッズライン」は、2020年8月8日に動画にて、チャンネル登録者数が1000万人を突破したことと、併せてダイヤモンドの再生ボタンが贈呈されたことを発表した。
2020年8月16日現在、キッズラインはチャンネル登録者数が1190万人で、日本のYouTubeチャンネルとしては初めてチャンネル登録者数が1000万人を突破し、現時点でチャンネル登録者数は日本一である。
キッズラインは2018年9月から約2年間チャンネル登録者数を非公開にしており、再公開したのが今年の8月12日で、実際にチャンネル登録者数が1000万人を突破したのは昨年(2019年)8月頃だということ。また、ダイヤモンドの再生ボタンを受け取ったのも同年12月である。
しかしチャンネルは炎上
ところが、以上の偉業に対して祝賀ムードはほとんどなく、むしろ炎上している。前述の動画は2020年8月16日時点で高評価5900、低評価11万で、低評価率は9割越えである。コメントも荒れ放題で、誹謗中傷や売名で溢れかえっている。
炎上の原因は以前から囁かれていた「チャンネル登録者買収疑惑(以下『買収疑惑』)」で、今回それが本格的に爆発した形となった。買収疑惑は2018年9月にチャンネル登録者数を非公開にするまで脅威的なスピードで登録者数を伸ばしていた頃から既に浮上していた。尚、キッズラインがチャンネル登録者を買収していると主張する人達がその根拠としているのは
- 直近の動画の再生回数がチャンネル登録者数に見合っていない
- チャンネル登録者数を非公開にしていた
と言える。チャンネル登録者数を非公開にしていたことについては、非公開のタイミングがHikakinTVを越えた直後だったことも買収疑惑を色濃くしている節がある。
チャンネル登録者買収の有無
はじめにチャンネル登録者を買収しているかについてだが、結論から言えば買収はしていない。
盾の申請を行ってから盾が届く約4ヶ月間に3回ほど審査がありました。
— キッズライン♡Kids Line (@kidslineTV) 2020年8月11日
アクティブ(YouTubeの視聴が無い、放置されているという意味かな?)でないアカウントが削除されます的な表記がありました。実際その間、登録者数はかなり減りました。
色んなジャンルがあって無名でもチャンスがあるかと👍 pic.twitter.com/kw1qZDlDRS
まず、このツイートの通り、ダイヤモンドの再生ボタンの贈呈に際して4か月間に3回の審査があったという。その間、放置されているアカウントはチャンネル登録者から除外する措置などがとられる。買収が事実なら、審査でチャンネル登録者数が1000万人を下回る除外が予想されるため、審査が通ったキッズラインは買収していないと言える。
ただ、買収していないことを完璧に認識するにはキッズチャンネル特有の性格を根本から理解しなければならない。
キッズチャンネルの登録者数1000万人は何故「不正」と感じるのか?|ねこみみマスター|note
上記のnoteではキッズチャンネルの特質について述べられている。
まず、登録者数の割に知名度が低く感じる原因は、そもそもキッズチャンネルは対象年齢が幼児中心であるため、ヒカキンやはじめしゃちょーなどの視聴者層である学生に対しておすすめされるはずがない。キッズチャンネルはほぼ幼児だけで生かされている。
また、幼児向けのコンテンツには流行り廃りがないので、動画が永続的に再生される。実際、キッズチャンネルの動画を再生すると、関連動画はほぼキッズチャンネルで埋め尽くされる。
続いて、キッズラインの直近30日間の動画の総再生回数が米津玄師を上回っていることにも言及している。動画の再生回数がチャンネル登録者数に見合っていないという問題についてだが、キッズラインは1日に動画を3本投稿している。その上で、再生回数が数万回程度の動画もあれば、数十万回の動画もあり、1日1本のYouTuberと比べれば総再生回数が増えやすい仕組みが出来上がる。実際、キッズラインの総再生回数はヒカキンとはじめしゃちょーよりも上である。
以上のことを理解すればキッズラインはチャンネル登録者を買収していないと認識できるだろう。
何の説得もなし?
しかし、買収していないと認識したからこそ浮かぶ疑問がある。
キッズラインは約2年間チャンネル登録者数を非公開にしていた。はっきり言って、正真正銘の実力でチャンネル登録者数を伸ばしたならチャンネル登録者数を非公開にする意味が分からない。堂々と公開できるはず。今回のチャンネル登録者数の公開に際しても、炎上を恐れていた部分があったらしい。ただ、ここにも疑問がある。今回の炎上は、暴行とか、不倫とか、本人の非から生まれたものではなく、キッズチャンネルの性格を理解していない、いわば誤解から来ている。裏を返せば、YouTuberの視聴者が上記のnoteで述べられていることを理解すれば誤解は解け、炎上も鎮火できるはずである。ならば、キッズライン自身が上記のnoteで述べられていることを自ら説明するのが賢明なはずなのだが、現時点でそのようなアクションは一切なく、誹謗中傷に対してただ「提訴します」としか言っていない。
誹謗中傷、名誉毀損、侮辱罪、著作権侵害、全て提訴いたします。
— キッズライン♡Kids Line (@kidslineTV) 2020年8月8日
いじめの無い世の中の実現にご協力をよろしくお願いいたします。
※登録者を買っていないことが事実なので名誉棄損にあたります。
私としては、これでは何も解決しないし、何より卑怯だとも思う。子育てに奮闘するご家族に寄り添うチャンネル運営を目指していきたいなら、誹謗中傷にペナルティを与えるより前に、自分でできることをするべきではないのか?炎上と隣り合わせではそんなチャンネル運営などできない。どうせ提訴するなら、ちゃんと説得した上でそれでも理解しようとしない人に対してだ。私は誤解を解くために説得しようと動かないキッズラインが理解できない。